簡易マグロナシステム

遅延が大きいタイプのボイスチェンジャーを使うと、声を調整しているときはいいんだけれど、実際に話そうとすると、遅れて聞こえてくるモニター音声で話しづらくなる(実際に試して実感した)。

その現象への対策の一つがマグロナシステム

https://togetter.com/li/1592502

基本的には、遅延が小さいけれど狙った声に変換しづらいハードウェアボイスチェンジャーと、遅延が大きいけれど狙った声に追い込みやすいソフトウェアボイスチェンジャーをミックスしてモニターする、というもの。ハードの出力は配信には使わない。
ハード側のピッチやフォルマントをある程度ソフトの設定に寄せてそれをモニタすると、後から聞こえてくるソフトの出力が脳内でただのエコーのような扱いになるので、話しやすくなる、という効果がある。

オリジナルは、

  • ハードウェアボイスチェンジャー(VT-4 など、XLR 入力があるもの)
  • XLR 出力のマイク
  • マイクスプリッター(例えば ART 社の SplitCom Pro など)
  • PC 用オーディオインタフェース(XLR 入力、LINE 出力があるもの)
  • モニター用ミキサー(LINE 入力2系統、ヘッドホン出力があるもの)

を使用。

ハードウェアのスプリッターやミキサー(場合によってはオーディオインタフェースも)無しに、ソフトウェアミキサー Voicemeeter Banana のみを使って実現した例もある模様。

私もマグロナシステムを欲しくなったので、手元のもので組んでみた。ハードウェアは

  • ハードウェアボイスチェンジャー:VT-4
  • マイク:iRig Mic Studio(USB 接続マイク)
  • ヘッドホン:SteelSeries Arctis 7(USB 接続ワイヤレスヘッドセット)

構成は以下の通り。

(ボイスチェンジャーが働かない時の設定方法があったはず)

左の、Stereo Input 1にマイクを割り当て。これで外の音でレベルメーターが動くはず。出力は A1、B1 を有効に。

BGM のプレイヤーとして、WinAmp を試してみる。Options → Preferences → Plug-ins → Output → Nullsoft WaveOut Output を選んで下の「Configure」を開く。Device で Voicemeeter AUX Input を選んでみる。設定したら WinAmp は再起動が必要な模様。
再生すると、VIRTUAL INPUTS の Voicemeeter AUX1 のレベルメーターが動くはず。

ボイスチェンジャーは、ここでは vsthost を使用。Wave の Device で、input は Voicemeeter Out B1、output は Viocemeeter Input を設定。vsthost でなんらかの音声出力がされる状態であれば、VIRTUAL INPUTS の Voicemeeter Input のレベルメーターが動くはず。

出力は右上で、A1 は VT-4 MIC-IN に割り当て。A2 はヘッドホンに割り当て。

まとめると、

  • Stereo Input 1 にはマイク(生声)
    • A1 への出力で、USB 接続の VT-4 MIC-IN へ送る
      • VT-4 の出力は外部でミックス
    • B1 への出力で、vsthost へ送る
  • VIRTUAL INPUTS / Voicemeeter Input には vsthost からの結果が送られてくる
    • B2 へ出力 → OBS がとりこむ
  • VIRTUAL INPUTS / Voicemeeter AUX には WinAmp からの BGM が送られてくる
    • B2 へ出力 → OBS がとりこむ

OBS ではマイク入力として Voicemeeter Out B2 を選択。レベルメーターが動くようになるはず。

ゆづき

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